「長生きにこだわらない」を読んで。

今日は数年ぶり?に風邪で会社を休んだ。ほぼ一日家で寝ていた。ビタミンCの大量摂取もあり、夕方には体調がだいぶ良くなった。

さて、本書はこれまで数多くの本を出版されている救急医療の第一人者の矢作先生の新作。はじめて著書を読んだが、興味深い考えがいくつもあった。

「私自身は長年、西洋医学を中心とした医療現場に籍を置いていましたが、西洋医学の思想には体への感謝の大切さという観点が欠けているという思いが、今も拭えません。(中略)闘病という言葉にも違和感があります。なぜ自分の体と闘うのでしょうか? 気遣う、生活習慣を見直すことで体を労るのならわかります。こうした西洋医学による善悪論を軸とした思想に違和感があります」(本書より)

今回の私の風邪の治療はビタミンCのサプリをこまめに摂った以外は、横になっていただけ。なんとなく休息をとれば治る気がしていたし、実際そうなった。西洋医学の薬で症状を押さえ込むより、症状を出し切った方が治りがいい。(時間はかかるが・・・)

本書のタイトルである「長生きにこだわらない」。矢作先生のアンサーはこうだ。

「長生きすることが、まるで美徳のようにメディアは取り上げますが、長生きは単なる結果であり、人生の目的ではありません。医学の進歩で多くの人が助かっているのは事実ですが、その反面、人が寿命を受け入れる気持ち(覚悟)がうすれました。医学・医療の発達を批判するわけではありません。それらが進歩しても人は必ず死ぬという事実を知ってほしいのです。突然死ぬ人、病気で死ぬ人、死因は様々ですが、結局のところその人の持って生まれた寿命なのだと思います」(本書より)

この考えに共感する。

ところで、矢作先生は高校生の頃、母親に買ってもらったワイシャツを63歳になった今も着ているそうだ。ワイシャツの寿命もすごいが、体型が変わらないのもすごい。

「健康のために水を飲もう」を読んで。

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インフルが流行っている今の時期にぴったりのタイトルだが、「水を飲むことで喉を乾燥から守りましょう」という内容ではない。「熱中症にならないために水を飲みましょう」の方だ。

また、夏でなくても水分不足で脳梗塞や心筋梗塞になる危険性を指摘。高齢者は朝起きて体が麻痺していないよう、寝る前に一杯の水を飲むべきだと勧めている(高齢者は夜間トイレに起きるのを嫌がって、水を飲まない人が多い。私の両親もそう)。

我々サラリーマンが気をつけないといけないのは、アルコールだ。利尿作用があるため、水分補給にならない。それどころか、かえって体の水分量を減らしてしまう。

「ビールを10本飲めば、11本分の尿が出る(本書より)」

「水をたくさん飲む人の肌は若々しいが、コーヒーやお茶しか飲まない人の肌は老けている」とよく健康本に書かれている。アルコールと同じようにカフェインには利尿作用があるためだ。だからコーヒーやお茶だけ飲んでも水分補給にはならない。

かといって、スーパーモデルのように一日3リットル以上も水を飲むのはリスクがあるだろう。私も何年か前にアトピーを改善させるために、一日3リットル(常温)飲んでいたが、冷え性になってかえって状態が悪化した。苦い思い出だ。

ちなみに、本書で一番印象に残ったのは、水にまつわる豆知識。「ラクダは一度に100リットル以上の水を飲むことができる」というのは驚いた。

 

 

 

「なぜ、健康な人は運動をしないのか?」を読んで。

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健康に関する本は極端な題名のものが多い。売るためには仕方ないのか。本書の著者は東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利氏。

「運動をすれば、健康になれる。こんなおそろしい思い込みを正すために、私はこの本を書きました。毎日1万歩も歩いたのに、骨がもろくなった。ランニングを始めたら、動脈硬化になった。間違った運動を続けたため、病気になった方は数知れません」(はじめにより)

ここだけ読むとタイトルの通り、運動は健康に悪いと思えるが、本書を読み進めると、著者は運動を全否定しているわけではない。むしろ適度な運動は健康のためには必要とさえ言っている。

著書は群馬県中之条町に住む65歳以上の全住民5,000人を対象に10数年にわたり、身体活動と病気予防の関係についての調査を実施した。その結論は「健康を維持するためには、その人の体力に応じた中強度の活動が欠かせない」ということらしい。

本書では「一日8,000歩/中強度の活動20分」が健康を守る黄金の法則としている。中強度の活動とは年齢によって変るが、主に早歩き、犬の散歩、山歩き、階段登りなどを指す。

「8,000歩の中には、20分程度の中強度の活動が含まれていなければ、健康の維持、増進、病気の予防にはなかなかつながりません」(本書より)

具体的には、属性別に以下のような提案している。

① 専業主婦・・・家事(掃除・洗濯)などの作業で2,000~4,000歩(5分の中強度の活動が含まれる)+一時間程度の外出で4,000~6000歩 (15分の中強度の活動が含まれる)

② サラリーマン・・・往復2時間程度の通勤で4,000~5,000歩(電車は立つ)+30分程度のウォーキング(昼休みに歩くなど)3,000~4,000歩

③退職した方・・・40分程度の散歩3,000~5,000歩+家庭菜園、ガーデニングなどで3,000~5,000歩

それなりに運動しないと健康は維持できない。かといって運動しすぎはだめ。中強度の活動の判断はなかなか難しい。

先日読んだ「その運動、体を壊します」にも書かれていたが、万人にあてはまる運動のガイドラインは存在しない。だから、常に自分の身体と対話する必要がある。そう考えるとやっぱりヨガや太極拳はいい。

「ピンピンコロリは是か否か」を読んで。

71歳で重度の脳梗塞を発症し、ピンピンコロリで死ぬことができなくなった元病院院長のエッセイ。

ピンピンコロリとは、健康で長生きして(ピンピン)、寝たきりになることなく、楽に往生する(コロリ)という意味。日本には平安時代からポックリ信仰があり、全国に50以上のポックリ寺があるという。

実際「ポックリ死にたい」と言う人は多い。ほとんどの人はピンピンコロリに「是」だろう。そう意味でこの本は世間の常識に一石を投じている。

「もう少し疾病が激しければ一巻の終わりであったろう。そうだったら、ピンピンコロリだったわけである。ようやくその瀬戸際で立ち止まり、ピンピン半コロで生き残った。一生目が終わり、新しく二生目に入った感慨があった」

著者は自身の経験を通じて、ピンピンコロリできなかったことをポジティブにとらえる。二生目という言葉がいい。

「認知症を予防するために『頭の良くなる算数』や大人の塗り絵などという本を購入して行ってみたが、おもしろくないので途中でやめた。何が良いだろうかと考えて文字を使うことにし、この本の原稿ができたのである」

70代の両親を持つ身としては、介護は避けては通れない課題。これからは病院のベッドや医師・看護師不足で、病院で死ぬことが当たり前ではなくなる。それは医療費を減らそうとする国の方針でもある。一方、家で看取る家族の負担は計り知れない。本当に難しい時代が迫っていると、考えさせられた。

「肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい」を読んで。

よく見ると面白いデザイン。

食事中にムセることがたまにある。本書によれば、これは老化らしい。のどの筋肉が衰えることが原因で、極端にひどくなると「誤嚥」が起きて、肺炎。そして死に至る。

誤嚥なんて後期高齢者の話だろうと思っていたが、のどの筋肉は40代くらいから衰え、のど仏の位置が下がり、誤嚥を起こしやすくなる。そのまま放置すると数十年後手遅れになる。

著者は嚥下治療の専門医。具体的な対策として、顎持ち上げ体操、のどE体操など8つのメソッドを紹介している。その中で体操が一番効果がありそうだが、症状がない限り、普通はやらないだろう。この他、吹き矢や風船ふくらましも勧めているが、準備が大変。

著者の案の中で、私が唯一できそうなのは、カラオケ。残念ながら一緒に行ってくれる友達はいないが、一人カラオケという手がある。でもそれも面倒か。

ちなみに加齢による喉の老化は女性の方が遅い。女性はよく喋るから、筋肉があまり衰えないらしい。

「100歳まで元気でぽっくり逝ける眠り方」を読んで。

230ページあるが、著者独自の主張は次の一点だろう。

身体を温めて眠ることが健康に重要。そのために、医療用赤外線パッドを使うことがおススメ。電気毛布は電磁波の危険がある。

著者は医療用赤外線パッドの販売会社の社長。医療用赤外線パッドというものがあるとは知らなかったが、岩盤浴的な温まり方をするのだろうか。暑すぎて眠れなくなるのではないか、ちょっと気になる。