「長生きしたけりゃパンは食べるな」を読んで。

4年前、世界的テニスプレイヤーのジョコビッチは「ジョコビッチの生まれ変わる食事」を出版して話題となった。

ジョコビッチが2週間グルテン(小麦に含まれるタンパク質)を食べることをやめただけで、パフォーマンスが劇的に向上し、世界ランキング1位にまで上り詰めた体験談はあまりにわかりやすいインパクトがあった。その後、日本でもグルテンフリーを推奨する内容の本がたくさん出版された。

グルテンフリーブームはパンのイメージを大きく変えたように思う。少なくともわたしにはそう感じた。

それまでパンは「ふんわり」「やわらかい」「からだにやさしい」。そんなひらがなが似合う天使のような存在だった。パン屋で働く女の子はそれだけでかわいく見えたりした。

だが、グルテンフリーが一部の医師を中心に大勢から支持をうけるや、パンは「かわいい顔をした悪魔」となった。(もちろん健康に意識が高い一部の人に限るが)

パンをやめただけで、アレルギーや過敏性腸症候群、うつ病やパニック症候群さえもよくなった。そんな体験談が巷に溢れた。

現在、グルテンフリーブームは少し落ち着いた感があるが、それにしても「パンは本当に健康に悪い」のだろうか?

本書の著者は、グルテンフリーライフ協会理事のフォーブス弥生氏。経歴を見る限り、純粋な日本人だ。名前はペンネームと思われる。

そもそも「グルテン」とは何なのか。著者は以下のように説明している。

「小麦にはグルテンというタンパク質の混合物が含まれます。小麦粉は水を混ぜてこねるとネバネバし、粘着性と弾性が出ます。パンやピザ生地、麺類、焼き菓子がつくれるのは、その性質のおかげです。グルテンによって、小麦は小麦はさまざまな食品に生まれ変わります。

日本に小麦粉が大量に輸入されるようになったのは、戦後のこと。非常に安価な小麦粉は、戦後の食糧難から日本人を救い、私たちの食卓を鮮やかに彩ってきました。(中略)

では、なぜグルテンは身体の不調を引き起こすのでしょうか。グルテンは体内に入り込むと、体の各所で炎症を起こす性質を持っているからです」(本書より)

もちろん、誰もがグルテンを食べて不調になるわけではない。「グルテン不耐症」の人に限られる。だが、腸が弱い人は注意した方がいい。

「グルテンは水を吸うと、ネバネバとした粘着性を発揮します。これが腸の表面に薄く付着することで、腸は十分に働けず、消化と吸収の作業が妨げられてしまいます。こうなると腸の表面についたグルテンの消化が進まなくなります。

栄養素が非自己物質のまま存在し続ければ、そこに免疫システムが攻撃をしかけ始めます。すると、腸の粘膜で炎症が生じます。炎症が長引けば、粘膜細胞で構成される腸壁が傷つきます」(本書より)

免疫の7割が集中する腸が傷つけば、ウィルスや細菌を防御する機能が働かない。ノーガードで病原体の侵入を許してしまう。これがグルテンの恐いところだ。

私は高校生のころ、電車に乗るとストレスですぐにお腹が痛くなってしまっていた。目的の駅までトイレがガマンできない。途中下車の毎日だった(各駅停車症候群と言うらしい)。本書によれば、これもグルテンが原因だ。

今思えば、生まれつき腸が弱かったし、当時は毎朝パンを食べていたからかもしれない。

大人になって腸が丈夫になってからは、ほとんどこのような症状はでない。(重要な会議や商談の日は除く…)。

だから、私の結論はパンが悪いのではなく、腸が悪い人はパンを避けた方がよいということだ。全粒粉も。

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