著者はHSP専門キャリアコンサルタントのみさきじゅり氏。HSPとはHighly Sensitive Personの略で、日本語で言えば「敏感すぎる人」。5人に1人がHSPだと言われている。
著者は自分がHSP「敏感すぎる人」であると告白している。それにより仕事で非常に苦労したことが本書を書くきっかけになった。
「敏感すぎる」という言葉に私自身も少し思い当たるところがある。また、そういう人とうまく付き合うためのヒントがあればと読んでみた。
結論から言えば、あまり具体的なヒントは得られなかった(苦笑)。ただ、ある程度HSPの理解はできたと思う。最も印象深かったのは、「HSPは間違ったことを許せない」というもの。ちょっと長いが、具体例を以下に紹介する。
「たとえば、Bさんは、派遣社員として働いていて、同じ派遣会社からのCさんのことが気になって仕方ありません。Cさんは、お昼休みから戻った後に、洗面所で歯を磨いています。本当は、昼休みの間に歯磨きも済ませないといけないのです。
Cさんが歯磨きしている時間は、本当は勤務時間だよね?とBさんは気になっています。でも、Cさんに直接伝える勇気はありません。そんなCさんがBさんをランチに誘ってくると、BさんはCさんと自分が仲良くしてるように思われたくない、と身構えてしまいます。
断ることもできず、ずるずるとランチをいっしょにするうち、Bさんは、まるで自分までサボっているかのように感じるようになりました。私の評価は大丈夫なのかなと気持ちが落ち着かなくなり、グッタリ疲れてしまいます」(本書より)
「敏感すぎる人」でなくても、普通に共感できる話だが、女性に多いと思う。こういう人を含めるから、HSPが5人に1人と割合が多くなるのだろう。ちなみに私は迷惑なCさんタイプかも。